社長室通信 第116号 『心のしくみを理解する』
私は以前、苦手な社員がいました。
勤務態度が悪く、会社方針と異なる働き方をし、
裏では私の批判をしていると聞いていたので、
あまり良く思っていませんでした。
ある日、その社員が外出前に
行動予定表を記入していました。
その場所から私のデスクまでは4mくらいなのですが、
挨拶をしてこないことが気になりました。
私の姿は目に入っているはずですが、
あえて無視しているのだと思い、
とても不快になりました。
数分後、
別の社員が行動予定表を記入していました。
その姿を見て、アレ?と思いました。
その社員も挨拶をしてきませんでしたが、
まったく不快に感じなかったからです。
素心学塾では「心のしくみ」について学びます。
これを理解すると、
人間関係で不快になることの原因がわかるので、
ストレスを感じることが少なくなります。
私たちの心には2つの特性があります。
1つは、「意識があるから見える」。
視界に入っているからといって、
必ずしも見えているとは限りません。
たとえば今日、
和子会長が何色のジャケットを
着ていたかわかりますか?
明るいオレンジ色のジャケットを着ていましたが、
一緒に働いていた社員の皆さんは
思い出せませんでした。
これだけ派手なジャケットなので
必ず目に入りますが(笑)、
そこに意識が向かなかったら、
思い出せないのです。
私たちの心の2つ目の特性は、
「心にはクセがある」ということです。
私たちは同じものを見て、
同じ話を聴いても、
それぞれに感じ方が異なります。
なぜなら、
『自我の意識』と『業の意識』とが働くからです。
『自我の意識』とは、
自分と他人を区別する心の働きです。
自分がどのような存在であるかわかるということは、
生きていくうえで大切なことです。
しかし、この『自我の意識』が過剰に働くと、
自己中心的になってしまいます。
たとえば集合写真を撮影します。
写真ができあがると、
人は無意識に自分の姿を探します。
そして自分の映り方が良いと、
他の人が目を閉じてしまっていたとしても、
「良い写真だ」と思ってしまうのです。
この『自我の意識』がさらにエスカレートすると、
「自分さえ良ければいい」
「自分の利益を優先したい」
と、まわりと衝突してしまうように
なってしまいます。
『業の意識』は、
過去の経験を貯蔵する心の働きです。
この意識のお陰で、
仕事の能力を高めることができます。
しかし、こちらも過剰に働くと、
先入観や固定観念になってしまいます。
以前、会社の食事会でレバ刺しを食べました。
すると翌日、数名がお腹をこわしてしまいました。
それから会社の食事会では、
「レバ刺しは食べないようにしよう」
「あのお店には行かないようにしよう」
と思うようになってしまいました。
この『業の意識』がさらにエスカレートすると、
「私の考えは正しい」
「前に失敗したからもうしない」
となり、まわりの人との間に壁ができてしまいます。
このように私たちの心には、
「意識があるから見える」
「心にはクセがある」
という2つの特性があります。
このことを理解すると、
最初の事例も次のように受け止めることが
できるようになります。
挨拶をしなかった社員は、
仕事のことで頭がいっぱいで、
私の姿が見えなかったのかもしれません。
また、そのことを不快に感じたのは、
「社員の方から挨拶をするべき」
という『自我の意識』と、
「態度の悪い社員だから」
という『業の意識』が働いたからかもしれません。
このことに気づいてからは、
行動予定表を記入しに来た社員には、
「いってらっしゃい」と
私から声をかけるようにしました。
すると、どの社員も「いってきます!」と
気持ちの良い挨拶を返してくれるようになりました。
今、あなたが不快に感じていることは、
「心のクセ」が過剰に働いているからかもしれません。
あたたかいお茶を飲んで、
秋のきれいな空を眺めて、
ゆっくり心を落ち着けてみましょう。
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