徳は本なり、財は末なり
皆さま、こんにちは。
顧客満足と社員満足で地域一番の会社にしよう！
建材店5代目社長の山﨑星児です。
いつもブログをご覧いただきありがとうございます。
本日は、社長室通信第52号についてお伝えします。
■ ■ ■
社長室通信 第52号
『徳は本なり、財は末なり』
山﨑建材では、
仕事力を向上させるために【チームプロジェクト】、
そして人間力を向上させるために【個人プロジェクト】
に取り組んでいます。
どんなに仕事力が高くても、
それを正しく活かす人間力がともなっていないと、
いずれは破綻してしまいます。
ある自動車メーカーを立て直した外国人経営者は、
会社の利益を私的に流用していました。
また、アメフトで日本一になった大学の監督は、
選手に反則行為を強要していました。
どちらも仕事力は素晴らしい方ですが、
それを正しく活かせませんでした。
山﨑建材も過去には苦い経験があります。
9年前、ある工事店のお客さまとトラブルになりました。
きっかけは社員のちょっとした対応ミスでしたが、
私が謝罪に行くと、
「お前のところの社員はいつも偉そうだ。
殿様商売をするな！」
と追い返され、
10年以上続いていた取引が無くなってしまいました。
このお客様を担当していた社員は
この道30年以上のベテランで、
仕事力は申し分ない人でした。
ただ、長い付き合いに慣れて、
お客さまへの感謝の気持ちを忘れていたのかもしれません。
この反省から、
「1ヶ月間で感謝したこと」
をテーマにして、
全社員で体験発表をすることにしました。
この活動は3年ほど続いていましたが、
一部の社員から、
「もう感謝の気持ちは身についた」
「みんな負担になっている」
と意見が出て、中止しました。
その後、試行錯誤を経て、
2016年から【個人プロジェクト】として再開しました。
「まわりの人に不快さを与えず、安心と喜びを与える」
をテーマとして、
一人ひとりが取り組むことを経営方針発表会で宣言し、
毎月の個人面談で「成果と改善点」を
報告してもらっています。
建材チームの田中さんは、
若いスタッフに強い言い方をしてしまうことがあるので、
趣味の釣りや体調のことなど
仕事以外の話を毎日１つするよう心がけました。
総務チームの谷口さんは、
「笑顔であいさつ」に取り組んでいましたが、
いつも忙しくしてあまり挨拶してくれないスタッフがいたので、
その人にコーヒーを淹れてあげて、
和ませてからの「おはよー」に成功しました。
2年目の吉田くんは、
以前は先輩からの指示に納得いかない時もありましたが、
まずは「はい、わかりました」と受け入れるように心がけると、
あまり気にならなくなることに気が付きました。
総務チームの上甲さんは、
まわりの人への感謝の気持ちを忘れてしまうので、
「書類が落ちないよう、本田さんが隙間をテープで塞いでくれた」
などとノートに記録し、
皆さんの良いところを私に報告してくれました。
工事チームの黒木さんは、
現場がうまくいかないとイライラしてしまい、
それを社内まで持って帰ってしまっていたので、
こまめにお孫さんの写真を見ることで、
気持ちを落ち着かせました（笑）
私は経営者になって9年間で実感していることがあります。
それは、
思いやりの心を持った良い社風を築くと
少しずつ業績も上がってくる
ということです。
実は、私が経営者になる前の山﨑建材は、
ずっと営業赤字の会社でした。
当時はベテラン社員が多く
仕事力は安定していたのですが、
どんなに売上をあげても、
施工ミスで多額のメンテナンス費用が出たり、
事故が起きて損害補償が発生したり、
取引先が倒産して不良債権になったりして、
最終的には赤字になってしまうということが
何年も続いていました。
2010年に前述したトラブルが発生したので、
体験発表を始めて感謝の気持ちを高めていくと、
業績は少しずつ改善しはじめました。
2014年に社員から反発を受けて中止すると、
マンション現場でタイルの施工ミスがあったり、
店舗リフォームで建築基準法違反があり損害賠償が発生したり、
社内の人間関係がうまくいかず退職者が出たりと、
またトラブルが多発して赤字に戻ってしまいました。
そして2016年から
【個人プロジェクト】で思いやりの行動を心がけると、
今度は社長就任以来最高の業績を上げることができました。
2年連続で決算賞与を出すこともできました♪
徳は本なり、財は末なり （孔子『大学』）
経営者である私を含めて全社員で、
仲間やお客様、取引先に思いやりの行動を心がける。
そうしてできた温かい社風が
山﨑建材の新しい企業価値になってきたと思います。
お客さまからのリピートや紹介が増え、
その評判から良い協力業者が集まるようになり、
スタッフや職人さんもその期待に応えようと
よりよい仕事を心がけてくれるようになりました。
その結果、
ミスやトラブルが減少し、
特に新規営業や新事業をしていませんが、
自然と収益力も向上してきたように思います。
これからも、
【チームプロジェクト】で仕事力を高め、
それを【個人プロジェクト】で正しく活かすことで、
地域一番の会社を目指していきたいと思います。
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